ピアノ調律
37Aを基準として、33F〜45Fのオクターブの間に音階を作り、全域にわたって相対的に音律を定める作業。平均律をはじめ、ミーントーンやベルクマイスターなど様々な調律方法がある。
過去に於いて地域的、歴史的に種々のピッチが使われてきたが、19世紀からはパリ会議(1859年)とウィーン会議(1885年)の決議により、49A=435Hzとする国際標準高度が代表的に使われるようになった。その他1834年にドイツのシュトウットガルト会議で定めた49A=440Hzが、戦後アメリカにおいて演奏会用標準ピッチとして採用され、日本でもこの高さを用いている。
ピアノでは49A=440Hzを採用しているが、オーケストラや、ヴァイオリン演奏では441~443Hzを使用することが多い。ピアノの調律では、440Hzや442Hzの音叉から37Aにピッチを定める。ピアノの調律には主に平均律(十二平均律)が用いられる。
また、古楽器に分類されるチェンバロやクラヴィコード、またピアノの黎明期に多く製造されたスクエアピアノなどは、構造上、高い張力で弦を張ることが出来ないためピアノよりもかなり低いピッチで調律しなければならない。
それぞれの楽器の特性や、製造された年代に楽器に合わせて作られた曲により、調律の方法も変わってくる。バロック音楽やその時代に発明された楽器の演奏にはミーントーン(中全音律)やキルンベルガーで調律することで、当時の作曲者が意図した表現に最も近い演奏ができるとされ演奏会などで用いられることが多い。
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